はじめに
私たちは、ずっと考えてきました。なぜ、私たちは大切な問いほど、口にしなくなっているのだろう。
町を歩くと、あちこちに「問いの種」が転がっています。信号の間隔に苛立つ運転手、閉まったままの店を気にする高齢者、バス停で交わされる短い会話。そこには、何かを良くしようという気づきの芽が潜んでいます。
けれど、多くの場合、それは言葉になる前に消えてしまう。日々の忙しさ、遠慮、そして「どうせ変わらない」という諦めが、芽を覆い隠してしまうのです。
器をつくるという決意
だから私たちは決めました。
「問いを置ける器をつくろう」と。
この器は、誰かが支配する場所ではありません。立場や肩書きに関係なく、誰もが自分の問いを持ち寄れる場所。
そこでのルールは一つだけ――問いを否定しないこと。答えを急がず、急かさず、まずは安心して置いておけること。
器には五つの原則があります。
- 公正(Fairness)
- 共感(Empathy)
- 自由(Liberty)
- 自治(Independence)
- 革新的統治(Xenocracy)
これらは掲示板に貼るためのスローガンではなく、器を維持するための土台です。
所作としてのWINE
問いは守るだけでは育ちません。成長させるには、状況や相手に合わせた動き――私たちはそれを「所作」と呼びます。この所作には四つの型があります。
- WEI
暮らしやすさや自己決定感、関係性の豊かさを可視化し、いまの立ち位置を知る。 - Intuition
説明できない感覚を、そのまま残す。 - Network
遠くの声や異なる立場を招き入れる。 - Exchange
自分の持っているものを差し出し、相手から受け取り、混ぜ合わせる。
これはマニュアルではなく、毎回少しずつ違う動きになります。庭師がその日の土の湿り具合を見て水を与えるように、問いに寄り添う関わり方も場に合わせて変わるのです。
複数の枝葉を持つ理由
FELIXシリーズが複数のプロジェクトを持つのは、問いが器の中だけで終わらないようにするためです。
- FELIX☆games … 問いをシミュレーションや遊びで試す
- FELIX☆WINE … データや地図で可視化し、未来を描く
- FELIX☆college … 学び合いの場を持つ
- Qchain / Qchain☆novel … 問いを記録し、物語として残す
- Nozomiシリーズ … 出来事を問いとして社会に返す
森のように枝葉は異なる方向に伸びても、根は一つです。
個人的な動機
正直に言えば、この場は私たち自身のためでもあります。自分の問いを安心して置ける場所が欲しかった。他者の問いに触れ、自分では見えなかった景色を見たかった。その経験が私を変えてくれると信じています。
そして何より、ここに来た人が「自分の問いはここで生きていい」と感じてくれること。その瞬間こそが、私がこの場を作り、続ける最大の理由です。
あなたへ
FELIXは、完成形ではありません。関わる人や問いによって、形も色も変わります。だからこそ、生き続ける場であり続けます。
もし、あなたの中にも小さな問いがあるなら、どうかここに置きに来てください。それは誰かの未来を変える一歩になるかもしれません。そしてその瞬間こそが、私がこの場をつくった意味なのです。
マスターブランド戦略 – FELIX, Qchain, Nozomi
個人が幸せになれば、社会は元気になる!
FELIX 5原則
Fairness 公正:透明で公平なルールと機会
Empathy 共感:感情理解と人間的感受性を政策の中核に
Liberty 自由:自由な表現と選択の保証
Independence 自治 :分権・自律・コミュニティの強化
Xenocracy 革新的統治 :AIと熟議による新統治モデル
人々をつなぎ、元気な社会をつくる!
WINE 4要素
WEI:幸福とエンパワーメントの評価指標
Intuition:感性・直感による意思形成
Network:多様な立場と専門性をつなぐ
Exchange:知識・問い・価値の交換と熟成