小型原子炉「マルチアトム」市場導入へ

【市場発】― 民間原子力企業の1101-市場原子力株式会社（本社：市場市）は本日、最新型の小型モジュール炉（SMR）「マルチアトム・シリーズ」の開発を完了し、年内にも市場導入を開始すると発表した。今回の新製品は、再生可能エネルギーと原子力発電のハイブリッド需要の高まりを受けて開発されたもので、従来型の原子炉に比べて安全性とコスト競争力を大幅に高めているという。

同社は、設計から製造、運用までを一貫して自社で手がける体制を整えており、「マルチアトム・シリーズ」は1基あたりの出力を従来の1/10〜1/20に抑えながらも、都市部や産業用地など柔軟に設置できる点が特徴。冷却材や制御システムには最新の技術を導入し、事故時の自動停止機能や遠隔監視体制も強化されている。

1101-市場原子力株式会社の代表取締役である田中健介氏は、「脱炭素社会実現への一助となるだけでなく、新興国や人口の集中する都市部でのエネルギー安定供給にも貢献できる」と語った。

国内外の電力会社や自治体から既に多数の引き合いが寄せられており、同社は今後5年間で100基の受注を目指す計画だ。今後は海外パートナーとの協業やさらなる技術開発にも注力する方針で、原子力業界における新たな競争の幕開けとなりそうだ。