市場広告、社内監査でデジタル取引に課題

【市場発】広告業界大手の市場広告株式会社（証券コード:8401、所在都市:市場市、業種:広告）が今週、2023年度の社内監査結果を発表した。同社は毎年、経営の透明性向上と内部統制強化を目的に自主監査を実施しており、本年度も全社的な業務プロセスやコンプライアンス体制の検証を行った。

監査の結果、会計処理や取引記録の適正性については高い水準が維持されていることが確認された。一方で、デジタル広告分野の新規取引先審査や、近年増加する外部パートナーとの契約管理において、一部運用ルールの徹底が必要であると指摘された。特に、広告取引のデジタル化が進む中で、法令順守や個人情報保護などに関する運用基準のさらなる明確化が求められているという。

市場広告株式会社は、監査報告を受けて「指摘事項は真摯に受け止め、改善策を迅速に講じる」とコメント。今後は、定期的な社員研修の強化や、リスク管理体制の見直しを進める方針を示している。また、ガバナンス体制のさらなる充実を図るため、外部有識者による監査委員会の設置も検討している。

広告業界においては、デジタルシフトの加速とともに内部統制の高度化が課題となっている。市場広告株式会社の取り組みは、業界内外から注目を集めている。