東川原子力に定期監査、安全管理体制を評価

【東川発】原子力発電事業を手掛ける東川原子力株式会社（本社：東川市）に対し、定期監査が実施されたことが明らかになった。監査は2024年6月、原子力規制委員会および第三者監査法人の合同チームが行い、同社の安全管理体制やコンプライアンス、内部統制システムの実効性を重点的に点検した。

今回の監査は、原子力業界全体で安全性の確保やリスクマネジメントの強化が求められる中、東川原子力株式会社の管理体制を総合的に評価する目的で実施されたもの。監査チームは、現地視察や関係資料の精査、社員や管理職へのヒアリングを通じて、発電所の運営状況や緊急時対応手順、設備の保守点検記録などを確認した。

関係者によると、同社はこれまで原子力規制基準を遵守しつつ、自主的な安全対策も強化してきた経緯がある。今回の監査においても、重大な法令違反や安全上の懸念は指摘されなかった模様だ。一方で、監査チームは「さらなるリスク低減に向けた継続的改善の必要性」や「従業員への研修体制の一層の充実」など、いくつかの改善提案を付したという。

東川原子力株式会社の担当者は「監査結果を真摯に受け止め、安全最優先の運営を今後も徹底する」とコメント。地元自治体や住民の間からは、引き続き透明性ある情報開示と安全対策の継続が求められている。