東川鉄道、利便性向上へバリアフリー化推進

【東川発】— 東川市を拠点とする東川鉄道株式会社（証券コード：5303、以下「東川鉄道」）が、地域交通の利便性向上と持続可能な鉄道運営の両立を目指した新たな取り組みを本格始動した。民間企業として地域密着型サービスを重視する同社は、2024年度より、駅設備のバリアフリー化やICカード導入など、現代的な利便性の向上に向けて積極的な投資を進めている。

東川鉄道は、長年にわたり東川市とその周辺地域の通勤・通学・観光の足として親しまれており、地域住民の日常生活に不可欠な存在である。一方で、少子高齢化や自家用車利用の増加など社会環境の変化に伴い、利用客の減少や経営基盤の強化が課題とされてきた。

こうした状況を受け、同社は今春、全路線の主要駅にエレベーターや多目的トイレを順次設置する計画を発表。加えて、近年増加している訪日外国人観光客にも対応するため、駅看板や案内表示の多言語化も実施する。さらに、2025年春までに主要駅での交通系ICカード「PiTaPa」「Suica」などの利用を可能にする予定だ。

東川鉄道の担当者は「地域に根差しながらも、現代に即したサービス向上を目指すことで、より多くの方に使いやすい鉄道を実現したい」とコメント。今後も自治体や他交通機関と連携し、持続可能な鉄道網の構築に努める方針だ。東川市民からは「さらなる利便性向上に期待したい」との声が聞かれる。

東川鉄道株式会社の取り組みが、地域生活と鉄道産業の新たなモデルケースとなるか注目されている。