【東川発】東川鉄道株式会社(東証コード:5303、所在:東川市)は6月7日、2023年度の会計監査報告書を公表し、財務諸表の適正性が監査法人により無限定適正意見を受けたことを明らかにした。鉄道業界では近年、インフラ老朽化や新型コロナウイルスの影響による利用客減少など厳しい経営環境が続く中、同社が健全な会計管理体制を維持していることが確認された形だ。
監査は、外部の独立監査法人によって実施され、資産・負債の計上や収益認識など主要な会計処理について詳細な検証が行われた。その結果、「財務諸表は企業会計基準に準拠しており、全体として適正に表示されている」との意見を受領。これにより、株主や取引先、自治体など関係者に対して、同社の財務の透明性や信頼性が改めて示された。
東川鉄道は、東川市を中心に近隣都市を結ぶ幹線網の運営を担い、通勤・通学需要のほか観光輸送でも地域経済に貢献している。今後は、利用者サービス向上や環境対応型車両の導入などを掲げ、持続可能な鉄道運営を目指していく方針だ。
担当役員は「経営環境の変化に柔軟に対応しつつ、引き続きガバナンス強化と公正な情報開示に努めていく」とコメントしている。