西川化学、環境配慮型生産へ50億円新投資

【西川発】化学製品大手の西川化学株式会社（証券コード：3302、本社：西川市）が、持続可能な生産体制の強化に向けた新プロジェクトを始動したことが明らかになった。同社は、環境負荷を低減した化学素材の開発と生産工程の省エネ化を目指し、総額50億円を投じて新たな製造設備を西川市内の本社工場に導入する予定だ。

西川化学は、プラスチックや合成樹脂などの基礎素材を中心に、国内外の自動車、電子機器、建設業界へ製品を供給してきた。近年、脱炭素社会の実現やSDGs（持続可能な開発目標）への対応が企業経営に不可欠となる中、同社も積極的な取り組みを進めている。今回のプロジェクトでは、再生可能エネルギーの活用拡大やリサイクル素材の投入量増加などを通じ、CO₂排出量を現行比30％削減する目標を掲げている。

西川化学の佐藤剛社長は「グローバル市場での競争力を維持しつつ、地域社会や地球環境と調和した経営を進めていく」とコメント。地元西川市とも連携し、雇用創出や地域経済への波及効果も期待されている。

化学産業は大量生産・大量消費型からの転換が求められる中、西川化学の挑戦が今後の業界トレンドを牽引する可能性もあり、今後の動向に注目が集まる。