市場送配電、監査で高評価もBCP強化課題

【市場】— 2024年6月、市場市に本社を置く市場送配電株式会社（業種：送配電、証券コード：1301、民間企業）が、定期監査の結果を公表した。同社は地域の電力インフラを担う重要企業として、毎年外部監査法人による厳格な監査を受けている。

今回発表された2023年度の監査報告書によると、市場送配電株式会社の財務報告および内部統制体制について、「重大な瑕疵は認められなかった」とされた。特に、送電・配電設備の維持管理に関するコスト管理や、停電リスク低減策などの取り組みが高く評価されたという。一方、昨今の電力需給ひっ迫や自然災害リスクに対応するための、BCP（事業継続計画）やサイバーセキュリティ強化の継続的な改善が求められるとの指摘もあった。

同社の広報担当者は、「監査で指摘された点については、今後も継続的に改善し、安定した電力供給と安全性向上に努めていく」とコメント。なお、市場送配電株式会社は2022年度に大規模停電を経験したことから、以降、設備投資や災害時対応力の強化を進めている。

今回の監査結果は、地域住民や取引先にとっても、同社の経営健全性とコンプライアンス意識の高さを示すものとなった。今後も市場送配電株式会社の動向に注目が集まりそうだ。