松山観光港と高浜駅を結ぶ次世代の公共交通
伊予鉄道は、2024年12月25日より、日本初の自動運転レベル4対応の路線バスの本格運行を開始しました。
この新たな取り組みは、公共交通の利便性向上と運転手不足解消を目指し、松山観光港と伊予鉄道高浜駅を結ぶ約1.6kmの区間で運行されています。
本記事では、伊予鉄道の自動運転バスの運行概要、車両の特徴、安全対策、今後の展望などを詳しく紹介します。
1. 自動運転バスの運行概要
運行開始日
- 2024年12月25日(全国初のレベル4自動運転バスの本格運行)
運行区間
- 松山観光港 ~ 伊予鉄道高浜駅間(往復約1.6km)
- 高浜駅は、伊予鉄道高浜線の終点であり、松山市中心部へ向かう鉄道との接続拠点。
- 松山観光港は、広島・呉方面へのフェリーが発着する四国の海の玄関口。
- バスは、この重要な交通結節点を結ぶルートを走行。
運行スケジュール
- 運行日:毎日運行(車両点検日等を除く)
- 運行時間:
- 4月~9月:8:00~18:00
- 10月~3月:8:00~16:00
- 早朝や夜間の一部時間帯は保安員が手動運転を担当。
運賃・決済方法
- 大人:230円 / 小児:120円
- 決済方法:完全キャッシュレス
- 全国交通系ICカード(Suica、ICOCAなど)
- スマホ決済(みきゃんアプリ、い~カード)
2. 自動運転バスの車両仕様
車両の基本情報
- メーカー:EVモーターズジャパン
- 自動運転システム:BOLDLY社
- サイズ:長さ6090mm × 幅2080mm × 高さ3020mm
- 定員:22名(座席12名+立席10名)
- 航続距離:170km~250km
- 最高速度:19km/h(安全運行のため制限)
車両の特徴
- 電動バスでCO₂排出ゼロ、環境に優しい。
- 完全な自動運転(レベル4)に対応。
- 3種類の外部センサー(計28個)+内部センサー(計14個)を搭載し、360度の視野を確保。
- 最大80m先の障害物を検知し、安全な走行を実現。
3. 安全対策と運行管理
伊予鉄道は、乗客の安全確保のため、厳格な運行管理を実施しています。
① 保安員の配置
- 当面の間、特定自動運行主任者(保安員)が同乗。
- 保安員の役割:
- 緊急時の手動運転への切り替え。
- 乗降サポートと案内業務。
- システムのリアルタイム監視。
② 運行中の安全管理
- 運行は、伊予鉄道の営業所内に設置された遠隔監視システムで常時モニタリング。
- 走行ルート上に障害物や歩行者を検知した場合は、自動的に減速・停止。
- 乗客は、全員着席+シートベルト着用が義務付けられ、定員超過時は手動運転に切り替え。
4. 運行の背景と今後の展開
導入の目的
- 公共交通の利便性向上
- 松山観光港と高浜駅の間は、観光客や地域住民の移動需要が高い。
- 自動運転により、安定した運行を確保。
- 運転手不足の解消
- 全国的なバス運転手の人材不足が深刻化。
- 無人運転技術の導入により、持続可能な交通サービスを提供。
今後の展望
- 運行エリアの拡大
- 2025年以降、松山市内の他路線でも自動運転バスの導入を検討。
- 将来的には、松山空港や道後温泉エリアへの運行も視野に。
- 自動運転レベル4の高度化
- AIの学習による、さらなる安全性向上。
- 交通信号との連携技術の導入を検討。
5. まとめ – 未来の公共交通へ
伊予鉄道の自動運転バス(レベル4)は、日本初の本格運行として、
都市部だけでなく、地方の交通課題にも対応する新たな試みです。
環境に優しいEVバス
完全キャッシュレス対応で利便性向上
運転手不足解消に貢献
将来的な運行エリア拡大の可能性
未来の公共交通が、松山から始まる!
伊予鉄道の自動運転バスは、これからの都市交通の在り方を示す象徴的なプロジェクトです。
最新の運行情報や詳細については、伊予鉄道公式サイトをチェックしてみてください!
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